アイシングは自然治癒を阻害し回復を遅らせる
アイシングはいくら行っても組織修復が早まり、患部が回復が促進されることはありません。
アイシングが疲労回復に繋がるという理屈は以下のように説明されています。
アイシングをすると血管が収縮し、血流を一時的に貯留することで、アイシングを外した時、急速に血流を増やすことが可能になり、疲労物質を除去できると考えられています。
しかし、ここには矛盾が存在しています。
仮にアイシングがダムのような役割をし、血液を貯留しているのであれば、冷やしている患部の手前では血液が貯留していないと実現しません。
つまり、アイシングを行なっている周囲が腫れる、血流が血管から漏れるなどが発生していないと理屈に合わないことになります。
当然ながら、腫れることも、血液が漏れたりすることもありません。
つまり、ロジックは破綻しています。
なぜなら、人体は仮に血液の流れを阻害しても、阻害した部分に行き届かなくなるだけで、別の部分へと調整され血液は流れていきます。
そのため、アイシングを外したところで血流が高まるなんてことはありません。
むしろ冷やしてしまうことで決定的な要素を阻害してしまっています。
それは
組織損傷を修復するための物質伝達を阻害している
ということです。
人間の身体は自然治癒を行う際に修復物質を脳や脊髄の指令のもと伝達していきます。
そんな時にアイシングによって「痛み」を取り除いてしまうとどうなるでしょうか。
「痛み」とは脳や脊髄に対して身体が修復物質を送るきっかけを与えるシグナルです。
「痛み」を感じなくなるということは、脳や脊髄からすれば修復する必要がないものと判断します。
つまり、
アイシングをしてしまうと修復物質が送られず自然治癒を阻害する
ということです。