ウォーミングアップで怪我をする
皆さん、ストレッチやランニングなど、競技を本格的にするまでにウォーミングアップというのをやられていると思います。
しかし、多くの現場で行われているウォーミングアップというのはほとんど意味をなしていません。それどころかただただ悪戯に故障のリスクを高めているって知ってましたか?
ウォーミングアップは絶対必要な作業ですが、意味をなしていないのであれば、身体をただただ疲労させているだけに過ぎません。
とにかく早くこのウォーミングアップの正しいあり方を知って、故障のリスクを下げましょう。
深部を温める
突然ですが、
あなたはお風呂の湯船には浸かりますか?
41度前後の湯船に浸かった際に確認してもらいたいことがあります。
5分ほど湯船に浸かった時に、脇の下に、手を入れてみてください。その時の脇の下の温度と、お腹の温度を確認してください。
温度差があることが確認いただけると思います。
この温度差こそがウォーミングアップの重要性を語る上で重要になってきます。
簡単に言えば、温める必要がある深部というのは、それに適した温め方をしなければ簡単には温まらないということです。
これを
特異的なウォーミングアップ
と言います。
例えばウォーミングアップをして汗を大量にかいたとします。
しかし、先ほどの湯船の例のように、脇の下のように体の深部(関節内部)などの温度はそれほど上がっておりません。
ここで気づいて欲しいことがりますが、肩の関節内部も同様で、夏場にびっしょり汗をかくほどウォームングアップをしても温まり難くなっております。
これは特異的なウォームングアップではないからです。
野球においての特異的なウォーミングアップとは、ボールを投げるという動作にたいしては、「投げる」ことが一番の特異的なウォ−ミングアップといえます。
走るなら走る、腰を捻るなら捻る。これが特異的な方法です。
チーム全体で行うウォーミングアップは、体の表面の温度は上げますが深部はまだ温まりきっておりません。
選手は必ず特異的なウォーミングアップにより、実際の野球の動きが可能となる状態に持っていく必要があるのです。
自分の身体についての理解が必要
この特異的なウォーミングアップができていない状態での実際のプレーは非常に危険を伴います。投手であればいきなり肩や肘を痛めたり、打者であれば腰や手首を痛めたりなどします。
ウォーミングアップは準備体操だということで様々なチームが行っておりますがこの形態も微妙で、儀式的な要素のなってきてしまっています。
本来は怪我を防止するための準備運動にもかかわらず、「一番初めにはアップをする」決めつけからくる儀式的なものになってきている傾向があります。
意味をなしていないアップをしているということはただただ故障のリスクを高めにいっているようなものです。
野球選手には野球選手に合った特異的なウォーミングアップが必要です。
しかし、もうお気づきのこととは思いますが、特異的なウォーミングアップを行うには、
自分の身体への理解
が絶対必要になってきます。
自分が動作を行う際に、どこの筋肉や関節を動かしているのか、わかっていないのに特異的なウォーミングアップを行えるはずがありません。
身体が資本のスポーツ選手ですから、当たり前といえば当たり前ですが、その当たり前が置き去りになってしまっているのが今の野球界ではないでしょうか。
練習にはどんなものにも意味があります。
その意味合いを理解して取り組むことで成果は全然変わってきますので注意したいところですね。
指導者だけに頼っていてはいけません。
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