天気が野球選手に与える影響
晴れの日は高気圧、雨の日は低気圧。
いきなりなんの話だって感じですが、実はこの天気というのが野球選手の肩に影響してたってご存知でした?
しかも一般的には雨の日に練習することを止められると思いますが、
実は雨の日の方が肩への負担が少ない!
という事実を知らない方は多いのではないでしょうか。
ご理解頂くためにはまず、理科の勉強から始めます。笑
よく天気予報を聞いているとhPa(ヘクトパスカル)という言葉を耳にすると思います。このヘクトパスカルとは気圧の単位を指しています。
では、1気圧下がった場合、地球上にはどのような変化が出るのでしょうか?
分かりやすいところで言うと水面ですね。
1気圧下がると、水面は1センチ上がります。また1気圧上がると、水面は1センチ下がります。
自然界ではこのような変化が起きています。
当然ながら人も、その自然の中に生きているので同様の影響を受けています。
1気圧上がれば体にそれだけの圧がかかっているということです。
反対に1気圧下がれば体は膨張する方向に引っ張られます。
そのため浮腫みやすくなると言われています。
ではこの基本情報をもとに野球選手に置き換えて考えましょう。本題です。
雨の日の方が肩への負担が少ない
では天気が野球選手の肩に与える影響とはどのようなものなのでしょうか。
肩の関節というのは非常に不安定にできています。
しかしその不安定さこそが、多軸に動くことを実現し自由度の高い動きを生み出しています。
しかしその反面、不安定なので、怪我をしやすいデメリットも持っています。
そして肩の関節は袋状の靭帯に覆われています。
その袋の中には「滑液(かつえき)」というグリスのようなものが入っていて、滑りを滑らかにする働きがあります。
この滑液こそが気圧に影響を受けています。
もちろん、何球か投球して肩が温まっている状態であればそれほど感じることはないかもしれませんが、投げ始めなどは感じる人は少なからずいます。
特に故障している人にとってはよくわかるかもしれません。
では、どのように気圧の変化が関わっているのでしょうか。
気圧が高くなれば、体にも圧力が高まります。すると肩も締め付けが強くなる方向に力が加わります。
肩への締め付けが強くなると「滑液」の粘度が高くなると言われており、粘度が高くなるということは滑りが悪くなるということです。
反対に気圧が下がると粘度は低くなるので、その分滑りがよくなります。
つまり、低気圧の時、いわゆる雨の日の方が、肩への負担が下がるという解釈になります。
大切なのは身体への理解を高めること
上記のように、感じるか感じないかは別として、体への影響(肩関節)は少なからずあります。
それは肩の痛みが出るか出ないかの瀬戸際にいるような選手であれば、気圧によって、肩が痛んだり痛まなかったりというようなことが起こっても不思議ではありません。
しかし、人間というのは、痛みのように分かりやすいシグナルがないと、なかなか微細な影響ということには注力しません。
本日の記事は、決して雨の日の練習を推奨するものではありません。
当然、雨の日の方がアクシデントの発生率は高くなるし、身体を冷やしてしまうので体調にも影響を与えてしまうでしょう。
何が大切かというと
身体への理解を高める必要がある
ということをお伝えしたかったわけです。
身体が資本の野球選手にとって、技術を高めることも大切ですが、自分の身体への理解を高めることも大切です。
むしろ、自分の身体を知ることで、練習の方法にも影響がでてくるでしょう。
そしてそれは効率的な技術向上にもつながり、故障のリスクも下げる方向性に働きます。
身体のメンテナンスについて知ることは、何も故障のリスクを下げるだけでなく、技術の向上にもつながる良い例だと思って読んで頂けると嬉しいです。
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