野球肩って結局なんなの?
では、野球肩とは結局何なのでしょうか。
言葉の意味だけを言えば
野球肩とは野球選手特有に発生する肩関節の障害の総称
です。
つまり、野球肩なんて症状名は存在しません。
野球肩を医学的に考えて行くと、
「肩腱板炎症」、「肩腱板損傷」、「肩腱板微小断裂」、「肩腱板完全断裂」、「肩関節唇断裂」・「肩関節唇部分断裂」・・・というようにかなりの症状名が存在します。
しかし、当の野球選手はそんなことを知らないので、「前が痛い」、「後ろが痛い」、「横が痛い」、「腕をあげたら痛い」といった抽象的な表現しか知りません。
そして問題は、
選手が痛いというからと言ってその場所の組織に何か原因があるとは限らないこと
です。
後ろが痛いのに前に損傷がある場合があります。
これは脳が痛みを認識する領域の問題が絡んでくるため仕方のないことです。
そのため選手の感覚も当てにならない上、診察する側の見立ても当てにならな状態になっているモノが野球肩です。
そんな状態のものが治ること自体不思議なことですよね。