野球肩を防ぐためには痛みのシグナルをごまかさない
患部が脳に対して、患部へと優先的に修復物質を送り込むために「痛み」となってアピールしています。
では、このシグナルを遮るとどうなるでしょうか。
確かに「痛み」は消えてしまうかもしれません。
しかし同時に、自然治癒力を抑制してしまうことになります。
つまり、患部の回復を遅らせることになります。
これは、投手の投球後に行うアイシングでも同様のことが言えます。
投手は投球を行うことで筋繊維などに微小断裂を発生させています。
すると、この微小断裂により肩周辺は熱を持ち、水が集まってきます。
その結果、投球後の投手は肩にハリやコリ、重たい印象を受けることになります。
しかしこれらの反応は修復作業のハジマリを意味しています。
そのタイミングでアイシングをすると患部が麻痺するため、突然回復したような感覚に陥ることができます。
ただし、それと同時に自然治癒力は低下しています。
野球選手にとって「その場の痛み」が大切か、「疲労回復の促進」が大切かは言うまでもないでしょう。
普段からアイシングをしていない某プロ野球選手からすれば、アイシングをすれば翌日投球することができないという感覚に陥るほどです。