荷物を利き腕の反対だけで持つことが肩のケアには繋がらない。

あなたは荷物をどちらの手で持ちますか?

野球業界では定説的に、「利き腕の肩や手では荷物をもたない」という考え方があります。実際は、私も現役時代には行っていました。

しかし、身体の仕組みを科学的に考えるようになってから、この定説に意味はないな、というよりむしろ身体にとってはデメリットの方が大きいな、という考えに至りました。

はっきり言って、普通の人が持つくらいの荷物であれば、利き腕で持とうが身体への負担はありません。むしろ、あまりにも利き腕を過保護にするあまり反対側の腕に負担がかかりすぎて体の左右のバランスが崩れてくるということの方が問題です。

筋肉の付き方にも変化が生まれてしまいます。

精神的なメリット

とはいえ、野球選手である限り、「肩」への労りの精神というのは大切になってきます。

利き腕を労わって、荷物を持たないようにしている心がけは、「自分の商売道具(肩肘)を大切に思う気持ちがある」ということに他なりません。

つまりは、精神的なメリットは見いだせているのではないかと思います。

しかし、精神的な話だけでは、片づけられない話ではないでしょうか。無知であるが故に、それを信じてしまい、貫いて身体のバランスを崩しパフォーマンスが低下している、では本末転倒になってしまっていないでしょうか。

左右のバランス

始めは抵抗があることは理解できますが、本当に身体のことを考えてあげるのであれば、左右満遍なく荷物も持つことをおススメします。これは利き腕を大切にするという気持ちと相反するものではありません。

最近ではリュックサックタイプのカバンも出てきておりますので、それを利用するというのも一つの方法だと思います。

この記事についてお伝えしたいことは、今信じている考え方によって、身体の左右のバランスが崩れパフォーマンスを下げてしまっている(そしてそれは日常なので気づきにくい)こと、つまりはデメリットが生まれてしまっていることについて一考して頂きたいということです。

この話だけに関わらず、精神論だけにこだわるのではなく、少し冷静な目で身体を見つめなおす機会になれば嬉しい限りです。

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