下半身は走りこんでも強くはならない
野球選手はみんな走り込みが大好きです。大好きというか、とにかく走りこみます。
他のスポーツ選手からすれば、大好きなように見えてしまうほど異様に見えるそうです。
実情は、大嫌いな選手は多いにもかかわらず・・・笑
ちなみに走り込みによって得られるものはなんなんでしょうか?
決して強さなんかではありません。下半身の使い方を得ることが目的で行うものです。
しかしそれがわかる選手もほとんどいませんし、使い方を目的に走っていなければまったく意味がありません。
そもそも、下半身の強さの定義すら曖昧ではないでしょうか。
野球選手の下半身の強さと、マラソン選手の下半身の強さは別物です。
野球選手にとって必要な下半身の強さとは、
下半身の使い方
のことを意味しています。
下半身の使い方を指して、「強さ」と表現しているのであれば、捉え方は間違っていません。
ちなみに西武ライオンズの森友哉選手をご存じでしょうか? 彼の下半身は野球選手として理想的な下半身です。
今やだれもが知っている森選手は人一倍走り込みをしているのでしょうか。 打者の中では一番走っているのでしょうか?
そんなことはないと私は思います。
しかし、どうやったら森選手のようなぶれない下半身を手に入れることができるのでしょうか。
そして森選手は下半身が強いのでしょうか。
走り込みもしていないのに、下半身がしっかりしている選手というのはどこのチームにもいたりします。
決して走り込みが不要とは思いませんが、いわゆる下半身を強くすることを走り込みによって実現しようとすることには意味がないということです。
下半身が弱かったら、打つときふらふらしてしまう、打つ時に足が崩れそうになるわけではありません。
バッティングに生かす走り込み方とは
では野球選手が走りこむ時に注意するといいことは何でしょうか。
私がおススメしていることは以下の4点です。
それは、
・「速く走る」
・「高く走る」
・「すり足で速く走る」
・「遠くへ走る」
の4種類です。
何が目的かというと、冒頭でも記した「下半身の使い方」をトレーニングすることです。
バッティングのパフォーマンスが向上する下半身の使い方が大切であり、下半身を強くすることが目的で行うものではありません。
下半身が強ければ、野球選手として下半身がしっかりしているというのではありません。
地面に対して重心が垂直に下がっている状態が、ふらふらしない状態の正体です。
そしてその状態を創れるような下半身の使い方を覚えることが、野球選手が言う所の、野球選手にとって必要な下半身の強さです。
そのためには普通に走りこんでいてもいっこうに実現することはありません。
まずは鍛えることよりもバランスよくたって、スイングしても何をしてもバランスよく立てるような練習をすることですね。
鍛えるのはそれからの話です。
単純な下半身を強くする目的で、筋トレや、長時間のランニング等をされているのであればもう内容を見直した方が良いと思います。