投手の肩関節周りで最も大切な筋肉とは
投手が投球する上で、最も疲労しやすく、回復しにくい筋肉とはどこでしょうか?
それは、
ローテーターカフ(の中でも「棘下筋(きょくかきん)」)
です。
この「棘下筋」は1本10kg前後もある「腕」を、投球時のボールリリース後に減速させ停止させることに大きく関わってきます。
この凄さを考えたことがあるでしょうか?
車で考えてみると、「時速140km/h」の速度で走っている時に、「ブレーキ」を踏んで急停車する場合の「ブレーキパッド」に相当するのが「棘下筋」のイメージです。
車輪は回転しているところに、一気に止めようとしますので、擦り減る度合いも半端ではないと想像できるかと思います。
この車のブレーキパッドのように「棘下筋」も投球を繰り返せば、かなりすり減ってしまいます。
投手の「野球肩」の原因をさぐる
すり減ってしまうのであれば、回復させたいところですが、
「棘下筋」の特性上なかなか回復しにくい組織形態をしているため疲労回復が遅れる
という難問があります。
つまり、「疲労が溜まりやすい」ということないなります。
疲労がたまった筋肉は正常な働きはしないので、本来の「肩」の「関節」を安定させるという働きがうまく出来なくなってきます。
うまく出来なくなってくると「肩関節」の安定は不安定となるために、「関節」内部で組織の挟まりや、衝突が起こってきます。
つまりこれこそが、「傷害」の始まりです。
この「挟まり」や「衝突」などによって関節内部や周囲に炎症が起こったものを「インピンジメント症候群」といいます。
いわゆる野球選手の「肩痛」の代表的なものです。
以上を逆算すると「野球肩」にならないためには、何を行えばいいのか見えてきます。
それは、
「棘下筋」の回復を促すこと
です。
神経的にも働きが悪くなっているので、神経的にも働きが良くなるような運動をすることによって、回復が早まってきます。
一般人とは比較にならないほど「疲労」させるのですから、寝ればよくなるというレベルの話ではありません。
物理的に刺激を与え積極的に回復を促すことが必要になってきます。
投球の際に一番疲労しやすい「棘下筋」を積極的にケアしていきましょう。
そのケア方法やメンテナンス方法はまた別の記事に記します。
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