野球界は日本のスポーツ界で取り残された
野球界は、はっきり言って他のスポーツより後れをとっています。最近、野球人気が低迷し、テレビ中継もかなり縮小されています。
その原因は、その他、サッカーやテニスといったスポーツがメジャー化し、スポーツ人口が分散しているからだと言われています。
しかし、本当の原因は
スター選手を育てる土壌がないこと
だと思うのは私だけでしょうか。
野球界はスポーツ界の中でかなり特殊な業界です。当然各スポーツにも特殊な事情があるとは思いますが、とりわけ特殊だと言えます。
まず始めに驚くところは、
オリンピックのNTC(ナショナルトレーニングセンター)には行かないということ
です。
どういうことかと言うと、オリンピックに選ばれた選手というのは、開催期間中にNTCを練習の拠点とします。
しかし、野球選手は、オリンピックに選ばれているにも関わらず、ほぼ行くことはありません。
独自に練習をこなし試合に臨みます。野球がオリンピック種目であるにもかかわらずです。
その他のスポーツはある程度は他のスポーツとの接点があり、情報交換を行いますが、野球界はほとんど行いません。
自分たちの業界がスポーツの最先端を行っている気分です。(これは各選手がというより球界全体の雰囲気です。)
野球界はジャイアニズムが続く
そしてすべてのことにおいて序列が守られます。
監督が一番上で、以下スタッフ、そして、上級生、下級生という序列が通例です。
他のスポーツでも先輩、後輩というのは存在していますが、今、球界を離れ治療家として各スポーツ選手と触れて感じることは、野球界の縦社会は異常です。
それが現役の選手を困らせる要因となっていることも気付くことなく・・・。
まず、スタッフのいうこと、先輩の言うことは絶対です。
間違っていることでも「はい!」と返事をしなくてはいけない軍隊のような世界です。
そして先輩は「お前のものは俺のもの、俺のものは俺のもの」というように、ドラえもんのジャイアンとほぼ同じくらいの理不尽さを持ち合わせています。
こういったことが浸透している野球界はまさにジャイアニズム・・・いつまで続けていくのでしょうか。
監督とスタッフの関係においても、コーチ以下スタッフは、監督に口答えなどまずできません。
選手間でも同様で、後輩が先輩に対して、意見するものなら、手が飛んできます。
後輩は「はい!」「いいえ!」しか使えません。
野球界・・・これだけ見ても一時代遅れたスポーツのような気がしてなりません。
一個人の能力、団結力などは他のスポーツに引けはとりませんが、昔の上下関係が根強くのこてしまっているため、ジャイアンとのび太のような構図が出来上がっています。
スポーツは今や、様々な進化を遂げています。
ジャンルの違うスポーツから学べることはたくさんありますし、もっと合理的に考えても良い部分がたくさんあります。
伝統を隠れミノに、上の立場の人間が楽をするような構図ではいけません。
上の立場の人間は、人知れず下の立場の人間よりも努力しなければなりません。
それこそが本当の先輩なのではないでしょうか。
変化がない業界には未来はありません。