野球選手には「股関節」と「肩関節」が大切
野球に最も大切な関節は何だと思いますか?
それは「股関節」と「肩関節」です。
さらに厳密に言うと「骨盤帯」と「肩甲帯」と言いますが難しくなってしまうので、ここでは「股関節」と「肩関節」で話を進めることとします。
野球選手が「関節」について学ぶ必要なんかあるのか、と思う人がいると思いますが、野球選手の資本は「身体」です。
野球選手が「身体」について知らないことは、ブレーキの役割を知らないで自動車を運転し続けるようなものです。
最低限の身体の知識は身につけましょう。
「股関節」と「肩関節」の特徴とは
なぜ2つの関節が最も重要なのかというと、「股関節」や「肩関節」は「臼関節」、「球関節」と呼ばれ
可動性が非常に高い関節という特徴
を持っているからです。
たくさんの動きが可能であるため、適切なポジショニングを取ることができなければ、周りの筋肉が働きすぎてしまい疲労が出やすくなります。
つまり筋肉が硬くなりやすいというデメリットが存在するのも特徴の一つです。
動きやすいということは疲れやすいということです。
「股関節」と「肩関節」の違い
次に「股関節」と「肩関節」の違いを見ていきましょう。
「股関節」は、骨的には安定性が高い関節であるのに対し、「肩関節」は骨的には安定性の低い関節です。
そのため「肩関節」は靭帯などに安定性を委ねるところが大きいのが特徴です。
また「股関節」は体重を直に受け、関節が狭くなるのに対し、「肩関節」は腕が重力に引っ張られる事によって関節が開く方向に力が加わります。
つまり各関節に対して、逆の力のかかるという大きな違いがあります。
野球選手にとって「股関節」と「肩関節」が大切なわけ
ここまでは各関節の特徴についての話でしたが、では何故「股関節」と「肩関節」が野球選手にとってもっとも大切な関節の一つなのでしょうか。
それは、
力の伝達を考えた時に、第一関門が「股関節」で第二関門が「肩関節」だから
です。
この2点を抑えていれば、後は自然に身体が動いてしまいます。
地面からの力を足の裏で受け、そこからロスなく上につなげようとした時の第一関門は股関節です。
股関節の動きは多方向ですが、それを一点に集中して力の分散が起こらないように受ける事が大切です
次はその力を逃さないように、体幹を経由し「肩甲帯」へとつなげていきます。
その次が「肩関節」です。「肩関節」を「0ポジション」をとることが重要です。
「0ポジション」とは「肩甲骨」に着く「肩甲棘」という部分の直線上に、腕の骨がくるようなポジションを形成する事です。
この「肩関節」の「0ポジション」を形成し、「股関節」の力を逃さないように体重移動ができれば、「肩関節」を通じボールにダイレクトに力が伝わるようになります。
ここまでの過程を無意識に行えるようにならなければなりません。
練習方法は初めはゆっくりな動きで構いません。
体重がどのように足の裏で受けて、それが「股関節」を通過して「上半身」まで行くのかという事をゆっくりと感じる
必要があります。
徐々にその力の流れを感じるスピードを高めていく事です。
この2つの関節を適切に稼働でkるようになれば自ずと「球速」は上がり、「打球」の飛距離は伸びていきます。
「股関節」と、「肩関節」を是非とも意識した練習を行ってみてください。