【野球肩への対策】筋肉の硬化ばかりが注目されますが・・・
野球選手はボールを投球する時に、「肩」の「関節」が「内旋」・「外旋」という動きをしています。
先日の記事『【野球肩の対策】野球選手が上手くなりたきゃ「内旋」・「外旋」を理解しろ!』で「内旋」・「外旋」については学んで頂けたかと思います。
「内旋」・「外旋」が如何に大切であるかご理解いただけたのではないでしょうか。
そんな「内旋」・「外旋」という「肩」の機能は、たくさんの投球や、体の回復が酷使よりも遅れた時に、正常な機能を果たすことができなくなってしまいます。
正常な機能を果たすことができなくなった原因は2つの可能性を考えることができます。
それは
・「筋肉」の「硬化」によって「関節」の可動範囲が下がっているため
・「関節」への負担が蓄積されることで「筋肉」を「硬化」させているため
という二つです。
大半のトレーナーなどは前者だと考えるのではないでしょうか。
そのため、「ストレッチ」や、「揉む」、「さする」といった対策を施すわけです。
しかし、実は、医学の文献等を読み進めると異なっていることに気づくことができます。
真実は、
防御反応によって、身体が筋肉を硬化させて動くことができないようにしている
と考えるのが自然だと理解できます。
関節が筋肉を硬化する
つまり、「関節」が理想的な動きからかけ離れているため、「筋肉」を「硬化」させることで、シグナルを示しているという考え方です。
そのため、「肩関節」の動きが良くないからといって、「ストレッチ」や「マッサージ」を繰り返しても、一時的な反応は起きても、持続性が生まれません。
なぜなら身体自体が「筋肉」を「硬化」させようと必死なのですから。
その「筋肉」をいくらほぐした所でイタチごっこが続いているわけです。
それではどのようにすれば、肩周りの硬化を防ぎ、怪我や故障のリスクを下げ、パフォーマンスを下げてしまうことを防ぐことができるのでしょうか。
これは意外と単純で、
「関節」へのアプローチを行う
ことで解決します。
さらに具体的なアプローチ方法を記したい所ですが、症状や人によっても様々なので、実際に見てみないことにはこれ以上言いようがありません。
この記事でご理解頂きたいのは、
今まで当たり前とされてきていることからがだんだん変わってきているということ
です。
科学とはある意味、何らかの正しいことを証明することと同時に、過去の正しいことを否定することでもあります。
つまり、「現時点では正しい」、「現時点では最適」という表現が正しいのかもしれません。
さらに「医学領域」の進みは早いものの、「トレーナー領域」の研究はその場しのぎになっている傾向があります。
本質的な部分からの改善は見込めていないのが現状ではないでしょうか。
野球人生はそれほど長くありません。
できる限り効率的に、技術が早く向上したいと考えるのは当然の発想でしょう。
ここで紹介した内容は、まだスポーツトレーナーの領域では一般的ではない考え方かもしれませんが、いづれは浸透していく考え方です。
これからの野球選手は、ここで紹介したような理論をできるだけ早く手に入れる意識をもっておきましょう。