野球肩を本気で防ぎたければ肩ばかり気にしていては意味がない

野球肩を本気で防ぎたければ肩ばかり気にしていては意味がない

投手の大切な箇所といえば「肩関節」です。

なぜなら「肩関節」にかかわる故障である「野球肩」は選手生命を断つのには十分な故障です。

さらに「肩関節」が不調であれば、野球選手のあらゆるパフォーマンスに関わってくるでしょう。

そのため「肩関節」が大切であることは、誰でも大体は理解していることだと思います。

しかし、それでは不十分というより、「肩関節」だけを注視した「ケア」・「メンテナンス」を行っているのであれば、意味がないでしょう。

なぜなら、その事実を見ただけで、その人(選手・指導者)が、人間の身体の構造を理解していないことが分かるからです。

人間の身体の構造を理解していれば、あらゆる身体の部分(骨・関節・筋肉etc…)が絶妙な連携をすることで、一つの「動作」を実現していることに気づくはずです。

そんため「野球肩」の対策だと言って、「肩関節」ばかり注意している人はおそらく「野球肩」になってしまうでしょう(『【野球肩への対策】9割の投手が野球肩予備軍の選手だって知ってた?』)。

【野球肩の対策】投げる時に「肩関節」だけが働いているわけではない

「投げる」という「動作」において、利き腕の付け根付近(「肩甲骨」や「胸」を含むエリア)の動きはとても重要になってきます。

その証拠に、腕を上げてみた時、「肩甲骨」も「肋骨」も上がることに気づくはずです。

そう考えれば、「肋骨」と「肋骨」の間にある「筋肉」の柔軟性も関わってくることになります。

また「肋骨」を覆う「筋肉」、「肋骨」や「肩甲骨」に付着する「筋肉」の柔軟性も関わってきます。

これら全てのバランスが整っていることで利き腕を野球選手にとって適した上げ方を実現することが可能で、故障を減らしながらパフォーマンスを高めることにつながります。

それにも関わらず、「肩甲骨」や「肋骨」がある「胸のエリア」の重要性が語られる機会が極端に少ないのが野球界の特徴です。

もっと言えば、「下半身」も重要になってきますが、本日は「胸のエリア」について記していきます(『野球肩への対策はパフォーマンスを高める! ~「肩関節」のケアには「下半身」を緩めること~』)。

【野球肩の対策】投球時の「胸のエリア」の動きを改善するために必要なこと

「胸のエリア」の動きを改善するためには何が必要なのでしょうか。

それは、

筋肉の柔軟性よりも関節の動きにある

と考えられています。

筋肉の硬さよりも関節の動きです。

筋肉が硬いという理由で、関節の動きが制限されるという考え方もありますが、関節の不調によって筋肉が硬くなるという考え方も同様に存在しています。

「野球肩革命所」では、後者に視点を向けており、その観点からベストな方法を模索しています。

関節はある程度決まった形をしています。

ほとんどの関節が凹凸の関係をしています。

これを物理的に分析し、ある動きを教育してあげることによって、関節の機能が向上、または本来の動きを取り戻します。

そしてここが理解し辛い所かもしれませんが、関節の機能が向上する時には筋肉が緩んでいます。

筋肉が緩まなければ、関節の機能は向上しません。

ここでいう「機能の向上」とは、可動範囲が広がり、筋力が「アップ」するということを前提にお話ししています。

それでは、どのような「動き」を「関節」に与えてやればいいのか・・・という話になるかと思いますが、それは次回にお伝えしたいと思います。

それよりも、本日の記事では、「野球肩」の対策を本気でしたいなら、「肩関節」ばかり見ていても意味がないということを理解してください。

全ての悪い要因が、たまたま「肩関節」に「痛み」となって発現したに過ぎないということを。

人間の身体は常に連動して動いていますよ。

これって当たり前のことですよね。

なのに当たり前のことを前提にしたトレーニングやケアをしないておかしくないですか?

 

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