【野球肩の対策】野球肩と野球肘が治りにくい理由は簡単
「野球肩」の話になると「肩関節」ばかりが注目されます。
また「野球肘」の話になると「肘関節」ばかりが注目されます。
実はここに「野球肩」や「野球肘」が改善しない問題点があります。
それは、
「肩関節」と「肘関節」に密接な関係性があることを考えていない
という問題です。
「肩関節」と「肘関節」は密接な関係性があります。
簡潔に言えば、「肘」を曲げた時には「肩関節」が外旋(外側に捻られる)し、「肘」を伸ばした時には「肩関節」は内旋(内側に捻られる)する状態が人間の動作においては望ましいものです。
これは投球動作においても同様で、「動き方が反対になる」、「タイミングがずれてしまう」といったことが起きると、体は「異常である」という「反応」をします(警告をだす)。
その警告を無視しすぎた結果が「野球肩」や「野球肘」といった故障です。
「異常である」という「反応」は、始めのうちは「時間」によって解決されます。
つまり休めば良くなるということです。
しかし、この「異常である反応」を繰り返し、回復が間に合わない状態が長続きしてしまうと、次は何かしらの器質的な変化が始まります。
これは「ハリ」や「コリ」、「骨の形成」などが発生します。
【野球肩の対策】投球動作時の「肩関節」と「肘関節」の関係性を詳しくみよう
投球動作において「肘が曲がる」コッキングアップ期に、「肩関節」は「内旋」しています。
しかし、それと同時に「外旋」方向への力が働かなくてはなりません。
その後、「アクセレレーション期」に入り、「肩関節」が「外旋」していくと同時に「肘」が曲がっている状態を創ります。
「アクセレレーション期」から「肘」が伸びながら「肩関節」はタイミング良く「内旋」を始めます。
少し難解な用語がでてきたかもしれませんが、上記の一連の流れが投手の投球動作における理想的な身体の動き方です。
人間は、この一連の動きを「関節」や「皮膚」などのセンサーで全て状態を把握しています。
この一連の動作に、「タイミングのずれ」や「おかしな動作」を感知すると「異常である」という「反応」をします。
その情報は「脊髄」や「脳」に吸い上げられ、「以上である」ということを自覚させるため各部に指令を送ります。
その正体が簡単に言えば「痛み」です。
これが「野球肩」や「野球肘」といった故障の始まりです。
【野球肩の対策】本気で治したいなら身体を理解せよ
「肩関節」と「肘関節」の関係性のように、あらゆる動作において、各部が連動することで「動作」が完成しています。
全ての動きや「関節の機能」や「筋肉の機能」が、理にかなった形で動くことで体にとって最も負担のない動きを創り上げます。
これだけ連動していることが理解できれば、「野球肩」を治すために「肩関節」ばかり見ていては治らないことを理解できないでしょうか。
「痛み」が発生した所が「肩関節」であって、その「痛み」の原因は「肩関節」でないことが往々にしてあるということです。
これは「野球肘」においても同じことが言えます。
「野球肩」や「野球肘」で悩んでいる選手は、本日の記事に書かれていることを理解しているような先生方に診てもらうようにしましょう。
そのためには勿論、選手であるあなた自身が適切に理解している必要があります。