指導することは愛なのか? ~子どもに指導しないことのススメ~
野球界にずっと君臨し続けられる人は非常に少ないと言えます。
私もそうでしたが、基本的には頭の中までキン肉マンが非常に多い業界です。
そのため、球団職員、会社員などを経験しなければ事業を経営したりすることは難しいと言えるでしょう。
とは言え、野球選手も仕事にすればフリーランスと変わりません。
プロ野球選手になるには、小学校でも一流で、中学・高校はレギュラー、大学や社会人でも試合に出て活躍していなければならない世界です。
大半の選手が野球漬けで、野球のことしか考えていないくらいでないとプロの世界に行くことは簡単にはできません。
そのため頭の中まで筋肉になってしまうのも仕方ない部分があるのかもしれません。
そこに加え、有名な選手であればあるほど、周りはよいしょよいしょと持ち上げます。
若い頃に大切に扱われすぎると、感受性も高くいため真に受けて天狗になる選手がほとんどでしょう。
しかし、将来的に野球を引退する時は必ずやってきます。
プロ野球でも一流選手となり、高額な年俸をもらえるような選手になればいいでしょうがそんな選手はごく一部です。
大半の選手は数千万円以下の年俸で引退していきます。
すると、今度は自分でマネタイズ(お金を稼ぐ)できるような環境を構築する必要があります。
その時に気づきます。
今までかなり良い環境に身をいていた
ということに。
突然、周りが何も助けてくれなくなります(というように本人が感じるだけだが)。
いざ、普通の社会の環境に身を置いた時に適応できないケースが多いような気がします。
そこで、
子どもの内はあまり教えず、自分で悩み苦しませ、突破口を自分で見出せるような環境を作っていく必要がある
のではないでしょうか。
子どもなので、手取り、足取り教えたくなってしまうかもしれません。
しかし、指導をしすぎると、自分で考える能力や困った時に突破する力がつきません。
野球界はまるで、暖かい湯船に浸かっているようなものです。
一歩外に出ればそれは誰も助けてはくれません。
飲みになんか誘ってくれません。
日々目の前にある問題を早いスパンで解決するための力をつけなければなりません。
そう考えれば、
苦しんでいる子どもを見て、あえて手を差し伸べず、悩ませ、苦しませることは本当の意味での愛情
だと思うのは私だけでしょうか。
そういった成長できる環境を提供し、一番最後の部分だけ責任をとってあげることが子どもにとって一番良いのではないでしょうか。