右投げ/右打ちの選手は右肩への負担が大きい

どんな動作が「肩関節」に負担をかけるか知ってる?

野球選手が「野球肩」になる時、「肩関節」への負担が限界を超えた状態にあります。

では、「野球肩」を予防するためには、「肩関節」への負担を減らせばいいということになります。

しかし、野球をする選手の大半が、どのような動きが「肩関節」への負担を高めているのか知りません。

まずは、どのように負担がかかっているのかを知り、その負担に対して対策を練りましょう。

【野球肩の対策】「肩関節」に負担をかける「動作」の正体

では、投手の「肩関節」はどのような動きに対して負担が高まりやすくなるのでしょうか。

野球選手の「動作」は、肩の「外旋」や「内旋」といった「回旋運動」によって実現しています(『【野球肩の対策】野球選手が上手くなりたきゃ「内旋」・「外旋」を理解しろ!』)。

この「回旋運動」が、「筋肉」と「骨」やその他の「靭帯」との間で摩擦を生じ、その摩擦が過度になると「炎症」や「損傷」といった状態を引き起こします。

しかし、それ以上に摩擦を過度の状態にさせやすい要因があります。

それは、

「筋肉」の「不均衡」による、正常ではない動きを継続してしまっていること

です。

ようするに無駄な筋肉が動きを悪くしてしまっている状態です。

さらに言えば、

「オーバーユーズ」、「ミスユーズ」というような「使いすぎ」や「使い方の間違い」

といった要因も含まれてきます。

そして多くの場合、「使いすぎ」というよりも「使い方の間違い」に原因があります。

その結果、筋肉等の動きが正常ではなくなり、「関節」になんらかの不具合が生じ、「関節」を痛め、その周りの組織を硬化してしまいます。

ここまで、「肩関節」への負担がかかる仕組みについて記してきましたが、勘の言い方であればお気づきのことがあると思います。

それは、

野球選手が「肩関節」に負担をかけているのは投球動作だけではない

ということです。

「肩関節」が「回旋運動」をしている時には負担が発生しており、「オーバーユーズ」や「ミスユーズ」の状態にあれば大きな負担がかかってしまっています。

【野球肩の対策】右投げ/右打ちの選手は右肩への負担が大きい

そしてそれは「バッティング」においても同様のことが言えるということです。

高校生まで特に、投手も「バッティング」を行うことが多いはずです。

「右利き」の選手は、比較的に「右投げ」・「右打ち」が多い傾向にあります。

「右投げ」・「左打ち」の投手は少ない要因として、打撃時に投手の方に対して「右肩」をさらけ出すこととなり、デッドボールなどの危険性が高まるからです。

しかし実は、

「肩関節」への負担を考えると「右投げ」・「右打ち」の方が「右投げ」・「左打ち」よりも大きい

んです。

打撃時のフォロースルーは、非常に強く「肩関節」の外側から「肩甲骨」あたりを引っ張ります。

強く引っ張られると「筋肉」は、反対方向へと強く収縮しています。

これを「エキセントリック収縮」といって、筋肉に最もダメージが加わりやすい収縮形態と言われています。

つまり「右投げ/右打ち」の投手は

投球で右肩を使用し、バッティングでも右肩の後方を強くエキセントリック収縮をかけて筋肉を疲労させている状態

ということいなります。

この状態が繰り返されると、「筋肉」が適切に働かなくなり、「関節」のバランスが狂い始めます。

そして「関節」が不釣合いな状態で「動作」を続ければ、「関節」内部に「炎症」や「損傷」を発生させます。

つまりは「野球肩」のリスクを高めていることになります。

ですから、右投げ右打ちの一般的な投手に関しては、バッティング練習の本数を減らしたり、投球しない日にはバッティングを行うというようなメリハリが必要です。

「投球」していないから「肩関節」に負担がかかっていないと思っていたら痛い目をみますよ。

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