野球肩を本気で防ぎたいなら肩を温めた方が良いのは当たり前/アンチアイシング
野球肩革命所ではアイシングすることをおススメしていません(『投手の肩にアイシングするのは回復を遅らせているって知ってた?』)。
そこで、「アンチアイシング」という言葉を一般的にしていきたいと考えています。
とはいえ、私は現役時代にアイシングを人一倍行ってきました。
その上で、自分で体感してきたことと、野球選手を引退した後に治療家として人間の身体の構造を学んできた上で、「アイシング」を投手の「疲労回復」、「関節・筋肉のケア」という目的で行うことを否定的に捉えています。
アイシングは疲労回復を促す仕組みではありません。
基本的には神経を麻痺させることで痛みを緩和させているだけで、根本的な治癒を促進させているわけではありません。
むしろ、人間の身体の構造から考えると「痛み」を麻痺させることはデメリットを生み出しています。
それは、
本来は壊れてしまい動くことができない細胞や筋肉状態であるのに、感覚がぼけていることで動くことができるようになってしまう
ことです。
本来は無理して動いているのに、それに身体が気づかないようにしているということです。
さらに感覚をぼかすことで、本来は修復物質を運ぶ指令を送るはずが、脳が勘違いをしてしまうため、修復物質が患部に届けられなくなります。
するとどうなるかは説明の必要もないでしょう。
では、どうすればいいのでしょうか。
答えは簡単です。
人の体は暖めることによって、治癒する方向に進みます。
細胞の活性が高くなるのは暖まっている時なので、冷やす行為よりも暖める行為の方が体の治癒にとってはメリットが大きいということになります。
そもそも、野球を始める前にウォーミングアップといって身体を温める行為を行っているはずです。
理屈はウォーミングアップと同じです。
とはいえ野球界が行っているウォーミングアップはウォーミングアップの意味をなしていないという現状がありますが、それはまた別の機会にお話したいと思います(『ウォーミングアップで怪我をする ~正しいウォーミングアップの在り方~』)。
しかし、唯一例外があります。
それは、
治癒を遅らせてでも今の痛みをなんとかしたいという状態
の時だけアイシングは効果があります。
ただこれも、優秀な施術を行えるトレーナーや治療家がそばにいればアイシングの必要もなく痛みを取り除いてしまうでしょう。
医師などが冷やすことを勧めるのは、自分たちのミスを減らす事ができるため無難な提案だからです。
野球選手や、スポーツ選手が常にアイシングを行なってしまうことは、マイナス要素の方が圧倒的に多いということに間違いはありません。
最も分かりやすいのは一度アイシングを辞めて温める生活を送ってみることです。
日々に痛みを感じてしまうかもしれませんが、プレーの調子が良くなるということを感じられるかもしれません。
現状の野球界では、ここに記した内容のような人間の「身体」、野球界では考えられない「常識」に関する知識を勉強できる場所がありません。
そこで「野球肩革命所」では「野球肩革命チームトレーナープロジェクト」を立ち上げることにしました。
「野球肩革命チームトレーナーPJ」では、社会人野球まで経験した「柔道整復師」の資格も持つトレーナーが、「出張治療」として身体の改善を行いながら、「怪我」・「故障」のリスクを下げる身体作り、さらには技術が向上する身体の使い方の指導までを「チーム単位」にて行っています。
一人では高額な「トレーナー」を雇うことが困難でも、「チーム単位」で行えば一人当たりは低料金で取り入れることができます。
本気でプロを目指し、本気でサポートしていきたいと考えるのであれば、早くからやればやるほど効果的です。
これからの野球選手は、身体の知識を持って、「疲労の回復」と「故障しない身体創り」を行えば自然と上達していきます。
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