野球選手は基本的に甘えすぎなことを理解しましょう。
野球をスポーツと捉えるのか、野球をビジネスと捉えるのか、野球を人生と捉えるのか、によってその人の将来が大きく変わってきます。
「俺は野球だけしていればいい」、「雑用なんてしなくていい」、「お前はそんなことしなくていいから練習しろ」
こんな言葉を発しながら、またはかけられながら、ほとんどの一流プロ野球選手は過ごしてきていると思います。
そして30歳をこえて、戦力外通告を受けた時に、球団職員やスカウトなどで球団に残った方々以外には、とても厳しい現実が待っています(『野球選手の大半は社会に適応できない選手ばかり』)。
野球は人生経験という意味では、とても適したスポーツだと思います。
人生で大切な要素がたくさん詰まった競技として科学的に評価もされているそうです。
こんな野球を職業として行ってきたにもかかわらず、引退後は厳しい世の中に揉まれているということは、なぜでしょうか。
野球選手という人たちのその後の人生が語られることはありませんが、本当につらい人生を歩んでいる人が多いです。
そんな原因をつくっているのは、
野球というスポーツにおいて選手(特に優秀な選手)に与える環境が「甘すぎる」から
と私は思っています。
プロ野球選手になるような選手は、高校時代も大半がレギュラーです。
大学野球でもレギュラーです。
常にチームになくてはならない存在で生きてきています。
さらにプロになれば注目されるような選手であれば、道具の一つや二つはメーカーから提供されることは朝飯前です。
社会人経験がない状態で、一般社会ではありえないような待遇の中でプロ野球生活を送り、そして引退した時には感覚がずれてしまうのは誰でも理解できると思います
引退し、一般社会に出た時には適応できないような現実に直面してしまいます。
と分かり切っているのですから、球団は引退後の人生の責任も持ちながら育成もしていく必要があると思います。
そのためにやることは簡単なことです。
「チームの道具は自分で磨く」、「バッティングゲージの準備は自分でやる」、「バッティングピッチャーも自分たちでやる」など
「野球だけやっていればいい」という環境を変化させること
です。
おまけに準備などをする人たちの人件費も削れます。
その分選手に還元してあげれば更に状況が改善されます。
なんでも容易してあげてしまうことは、一般社会に順応できなくなってしまいます。
引退したら、それこそ社会における新人です。
新人らしく物事ができるようなマインド形成を野球界は植え付ける義務があると思います。
プロまで行けばその格差は広がりますが、高校野球までやっている人でも近い状況にもあることを理解してください。