野球に必要なトレーニングについて考えましょう。
冬場は基本的に、野球選手にとってはオフシーズンです。
そんなオフシーズンに野球選手や関係者が考えることと言えば、
一回り大きな体をつくって来シーズンに備えよう
ということではないでしょうか。
その結果、筋肉を増強するために様々なトレーニングを行っていると思います。
しかし、トレーニング真っ盛りのこの時期だからこそ考えてほしいことがあります。
それは
トレーニングの目的について
です。
なぜこのようなことを言うのかというと、
野球界のトレーニングは非効率なものばかりで、むしろ故障リスクを高めているだけのトレーニングがあるから
です。
このトレーニングの目的に関しては、オフシーズンだけでなくシーズン中にも重要になってくることです。
今一度トレーニングの目的について考え直してみましょう。
野球に必要なトレーニングとは筋トレではありません。
では、トレーニングとは何のためにするものでしょうか。
最初に絶対忘れてはいけないことがあります。
それは、
あなたが野球選手だということ
です。
何を当たり前のことを・・・と思われたかもしれませんが、野球界の練習は野球選手であることを忘れたトレーニングで溢れかえっています。
大前提として
野球選手の全てのトレーニングは、野球がうまくなるために行うものであるということ
を決して忘れないでください。
これは言い換えれば、
野球選手として不必要になることはやってはいけない
ということでもあります。
この大前提のもと、以下の内容を冷静に考えてみてください。
よくある野球界のトレーニングの目的を上げてみましょう。
・体を大きくする
・重いバーベルを持ち上げられるようになる
・長距離走が早くなる
・肺活量を高める
・腹筋を割る
他にもあると思いますが、だいたいが上記のような項目に当てはまってくるでしょう。
そこで考えて欲しいことは、これらの目的が「野球選手として上手くなること」に直結しているでしょうか。
例えば、体が大きくなれば野球が上達するのでしょうか。
重いバーベルを持ち上げられるようになると野球が上達するのでしょうか。
長距離走を・・・。
さて、どう思いますか?
もしこれらの理屈が成り立つのであれば、ボディービルダーは一流の野球選手だということになり、重量挙げの選手やマラソン選手も同様に一流の野球選手ということになります。
全てを語らなくとも、もはや明白でしょう。
野球というスポーツは「メンタルスポーツ」の代表です。
とにかく考えて考えて考え抜くスポーツです。
長時間過酷な練習を行い、血尿が出たり、熱中症になったりしながら行わなければならないスポーツでは決してありません。
また不必要な練習は効果がないだけでなく、故障リスクを高めていることを忘れてはいけません。
皮肉なことに、野球選手がやっている意味のない練習ほど疲労が蓄積されやすいものが多いという現状さえあります。
野球選手がトレーニングをするのは野球を上手くなるため
さて、ここでもう一度思い出してください。
野球選手がトレーニングをする目的は何だったでしょうか。
野球選手として上達することですよね。
では、どのようなトレーニングをすればいいのでしょうか。
やはり答えは一つです。
それは
野球選手なら実際の野球のプレーの中で上達するしかない
ということです。
これを突き詰めて考えれば、
試合に出場することが最大のトレーニング
です。
どれだけひたすら素振りやトスバッティングを行っても試合勘がなければ結果は残せません。
そのため、冬場であっても可能な限り試合形式に近い練習を多く取り入れる必要があります。
今やっているトレーニングの量を半分以下に減らした上で。
冬場に陸上部や、ウエイトリフティング部よりも練習量を多くする意味が野球選手にはありません。
野球選手は純粋に野球の練習をするべきです。
そう考えれば、まだまだ野球選手の伸びシロはかなりあることに気づきませんか?
皮肉にも、
野球選手のトレーニングを最大化するには、今のトレーニングを辞めること
という現状が野球界の伸びシロです。