1年間を通して戦うだけの体力を冬場につくるなんてことは不可能
筋力トレーニングといったトレーニングは、基本的に野球選手には必要なく、仮に維持をしたいなら冬場と同程度のトレーニングをしなければ1か月も経たずに維持することができません。
1年間通して戦うだけの体力を冬場に創り上げておくなんて不可能です。
ましてや、補欠選手にとっての冬場のトレーニングは大した役に立ちません。
それぐらいなら、冬場のトレーニングは適当にやった上で、技術トレーニングを行う時間を確保しましょう。
すると多くの選手は一生懸命に冬場のトレーニングをこなしているため、身体がクタクタに疲れてしまっています。
しかし、冬場のトレーニングをさぼっている選手は、身体の疲労が蓄積されていないため、シーズン明けから好スタートをきることができます。
さらには、技術練習を怠っていなければ、野球選手としての感覚も維持できているので、ライバルに差をつけることができるでしょう。
筋力があるから野球選手としてパワーがあるわけでも、長距離走が速いから野球選手として体力があるわけではありません。
これは何も補欠だけに言えることではなく、レギュラークラスの選手にも言えることなので、日本の野球界のように修行僧のような練習の日々を過ごす必要はありません。
メジャーリーガーのように夏場は野球をして、冬場にはバスケットボールやアイスホッケーを楽しむぐらいの心の余裕があってもいいぐらいです。
野球選手としてアピールする必要があるタイミングは人それぞれ異なります。
冬場の練習やキャンプで完全燃焼しているような選手がレギュラーになることは難しいでしょう。
野球選手として、人間の身体として、一年間を通してベストな状態をキープすることはできません。
自分自身で上手くピークのタイミングをコントロールし、自分にとって必要な時期にピークを持ってこれるように調整しましょう。
いつもいつも必死に一生懸命やる選手が一流ではありません。
これから冬場を迎える野球人にとっては、考えなしに身体を動かす前に頭を使うことが必要です。