筋トレは一時的な錯覚を起こすだけ
野球界に「ウエイトトレーニング」という素晴らしいトレーニングがアメリカから入ってきたのは約30年以上も前のことです。
そして今では「ウエイトトレーニング」が一般化し、それと同じくして多くのサプリメントも一般化してきました。
今では野球界だけではなく、「ウエイトトレーニング」を行わないスポーツはほとんどありません。
またサプリメントも大半のアスリートが飲んでいます。
では「ウエイトトレーニング」が一般化してきたことで得られたメリットと生まれてしまったデメリットはなんでしょうか。
メリットと言えば
記録が大幅に伸びた
ということでしょう。
では反対に、生み出されたデメリットはなんでしょうか。
それは
怪我や故障が増えて選手寿命が短くなった
ということです。
つまり、記録を伸ばす代償として、怪我や故障が増えたことで選手寿命が短くなった現実があります。
最近で言えば、大谷選手やダルビッシュ選手の身体が急激に大きくなった翌年には戦線離脱してしまっています。
その後、長期間の休養を挟み復帰していますが、成績やパフォーマンスを見ていると芳しい結果を残していないような気がするのは私だけではないでしょう。
では、なぜ筋トレなどによって怪我や故障のリスクを高めてしまっているのでしょうか。
その理由は
筋トレによって、各パーツを大きくすることは、全体のつながりに対して弊害を生んでいるから
です。
これは人間の特性なので逃れることはできません。
「動作」は「全体のつながり」が重要で、各部のエネルギー伝達効率を高めることでパフォーマンスが高まります。
人間は各部のパーツを大きくすると、体は効率的に各部を使ってエネルギーを出そうとします。
その結果、地面からの力を使わずに、体のみの力でエネルギーを生み出そうとします。
すると身体への負荷が大きくなり、怪我や故障のリスクを高めることで選手生命を短くする結果を生み出します。
これらの現実に対して、どのような考えで筋トレを行うかは人それぞれです。
しかし、選手生命をより長くするという視点で言えば、効率的な力の伝え方を学ぶことが最重要課題であることは間違いありません。
そして今まで野球界が考えてこなかったポイントであることを考えれば、これからの野球界の発展が筋トレではなく身体の使い方にあると考えるのは私だけでしょうか。