打者をてだまにとる投球術【全3話+2話】
今回の記事を含め、全3回(+2回)に分けて、『打者をてだまにとる投球術』をお伝えしていきたいと思います。
全3話(+2話)を完璧にマスターして、打者を次々と打ち取っていきましょう♪
※人気記事のため2話追加されることが決定しました!
第1話:『心理をよむ』
第2話:『不安にかられずに投げ切れるか』
第3話:『経験の数がものをいう』
第4話:『2ストライクまでに勝負を決める投球術』 ※追加
第5話:『まとめ』 ※追加
あなたに称号がつく
第3話では、「打者有利のカウントの時にこそ、打者が打ちにくいと言っていたボールを投げること」でした。
決め球は最後に投げる球ではなく、「打者をだまらせる」ことができる球のことでしたね。
では、第3話までをクリアされた投手は次のステップに入ります。
それは
2ストライク追い込んだ時点で勝負が決まっている投球術
です。
第三関門までクリアしていればもうあなたには
「〇〇ピッチャー」という称号が出来上がっていることでしょう。
例えば、速球投手、アウトコースの出し入れが上手な投手、フォークボール投手、2種類のスライダーを使いこなす投手・・・などなどです。
このような称号を得るメリットは
試合が始まる以前から投手有利の状態を創る
ことができていることです。
2ストライク追込むまでに勝負を決める投球術
試合に臨む前からあなたの投球ストーリーは始まっています。
〇〇投手の称号まで持っているあなたは、実際に対戦する打者があなたの特徴を知っていることになります。
どこにどんなボールを投げるのか頭に入っています。
【初球】
打者が積極的な選手であれば、
初球から打者が打ちにくいと言われているボールをストライクゾーンに投げましょう。
打者が打ちにくい球なのですから、打ち損じるか、空振りか、見逃しかの確率が高いです。
どの展開になったとしても、投手有利のカウントになります。
【2球目】
打者が打ち気になる傾向が強いです。つまり、ストライクゾーンも初球より広げて待つことが多いです。
ということはこのカウントでの攻め方としては
きわどいボール球で出方を探りましょう。
ファールになれば2ストライク。見逃しても1-1です。
2ストライクになればこの攻め方をすればもう勝負は決まっています。次はどんなボールを投げても打者はしっかりスイングできないでしょう。
それが打者心理とうものです。
【3球目】
1−1の平行カウントになったとします。平行カウントというのは打者は打ち気の傾向が強くなります。
ということはストライクゾーンはやや広めに意識してまっています。反対に投手もストライクを取り、追い込みたいという色気がでやすいタイミングです。
この心理状況では、投手が投げるボールは2パターンです。
打者が打ちにくいボール
打者が打ってもファールとなるコースに投げる
この2パターンです。このいづれかが達成できれば追い込むことができます。
【4球目】
打者というのはは3球目のボールが頭に残っています。そしてあなたの決め球(打者が打ちにくいボール)の存在がより明確にあります。
さらに、打者心理としては、その両方のボールが頭の大部分を占めながらも、その他のボールに対しても意識があります。
カウントは1−2です・・・
と実はこの打者心理まで持ち込んでいれば、ほぼ勝負ありです。
次のボールはどんなボールを投げてもミス投球をしない限り打ち取ることができます。
3球目で勝負が決まっている
今回、ご紹介した投球ストーリーでは、4球目の時点で、打者はとにかく迷っています。
これを決定づけたのは3球目を投げ切ったことですが、そこに至るまでの過程でも、動揺を生んでいます。
このストーリーでも4球目が決め球だと言えるでしょうか?むしろ4球目は色気も出す必要がないケースです。
上記の4球はあくまで、「打者をてだまにとる投球ストーリー」一つに過ぎません。
バリエーションはいろいろありますので、大会や大会の重要性、イニングによっても変えていくことは、当然必要になります。
しかし基本的なことは同じです。
打者の心理を一つ一つ考え、「打者をてだまにとるストーリー」をいくつ持つことができるかが、投手の生命線です。
これを読んで頂ければ、剛速球だけが絶対的エースの必要条件でないことはご理解頂けないでしょうか?
そして、冒頭でも触れたように、試合で実際に展開するストーリーというのは、試合の前からはじまっているわけです。
次回は、最終話として、今までのハナシをまとめますので、ご期待ください♪
次の話 >>> 第5回:『まとめ』
◆クリスマスキャンペーン実施中