野球肩への対策・ケアはどうしたらいいの?
野球選手であれば、「肩」のケアをしなければならないということは言われなくてもお分かりだと思います。
しかし、具体的にどうしたらいいのか分からないのが現状ではないでしょうか。
なんとなく「肩」周りを動かしてみたり、ストレッチで伸ばしてみたりする程度でしょう。
巷に出ている書籍を読んでもありきたりなものしかなく、なかなか適切なアドバイスというよりも、当たり障りのないアドバイスがありふれているという感じですね。
その原因は、野球選手にとって最も大切だと言える「肩」に関して、野球人の知識が乏しすぎることにあります。
それは、選手だけでなく、指導者の立場にある人間にも言えることです。
自動車の運転に例えれば、ブレーキの役割も知らずに運転しているようなものです。
本日の記事以外でも「肩関節」に関する知識は配信しているので、故障や怪我をする前に読んで理解を深めておいてください。
知らなければいけないことは、大して複雑なことではなく、小学生の理科レベルの知識で十分対応できます(『野球肩になる前に肩関節を勉強せよ! ~必用なのは理科レベルの勉強で十分~』)。
「肩関節」の知識を持てば、故障や怪我を防ぐだけではなく、構造を知ることで、どのように使えばいいのか分かります。
つまりは、故障や怪我を予防しながら、パフォーマンスの向上につながるので、どうしても勉強しておきたいところです。
基本的な「野球肩」への対策・ケアの考え方
では、野球選手にとって「肩」に対するケアはどのようなことをすればいいのでしょうか。
野球選手の投球動作というのは、「肩関節」の「内旋」・「外旋」という動作に、「肩関節」の「水平屈曲」という動作がメインで行われています。
つまり、その反対の動作をすることでケアすることが最も効果的です。
ここでのポイントは「動作」をすることです。
いわゆる曲げ伸ばしのようなストレッチではないことです(『野球選手のストレッチに意味がない?! ~「ストレッチ」ばかりしているのに怪我をしてしまう矛盾~』)。
少し小難しい書き方をしたので具体的にみていきます。
まずは「肩関節」の「内旋」・「外旋」のケアに関しては、そのまま「内旋」・「外旋」を行うことです。
通常のストレッチよりも、やや小刻みにアクションをつけながら行いましょう。
さらに、「水平伸展」させながら、心地よい箇所を探し、アクションをつけて行いましょう。
最後に「肩関節」の後方から「肩甲骨」にかけて、アクションをつけて動かすことで、効果的に効率よく回復させることができます。
これはあくまで「セルフケア」なので、同じ「関節」の動きをトレーナーさんに手伝ってもらうことで、効果は飛躍的に向上します。
野球選手が最も気を付けなければいけないのは「怪我」や「故障」
人間の体というのは、「許容範囲」から逸脱したことを繰り返すと不調を来します。
つまり、ある程度は無理ができてしまうのが、人間の体の凄さであり、鈍感なところでもあります。
これは怪我も病気も同様です。
そのため、自分の身体のことに関しては注意深く観察を続けていなければ、変化に気づくことが難しいでしょう。
野球選手にとって最大の敵は、「怪我」や「故障」です。
どうしたら上手くなるのか、よりも「怪我」や「故障」をせずに練習している選手の方が結果的に上達しています。
どれだけ練習しても休んでしまっては、鍛えた体も衰え、技術や感覚も低下してしまいます。
これからの野球界は、身体のケアを巧みにこなす選手が活躍していくことになるでしょう。