野球選手はウォーミングアップの意味を知らない

試合前のウォーミングアップをするの早くない?

野球界では「常識」であっても、スポーツ界からすれば「非常識」なことがたくさん存在しています。

決して「非常識」であるから間違っているわけではありませんが、分かりやすく違うポイントなので検証してみる価値はあるはずです。

そしてもし、その「常識」であったことが、間違っていたとすれば、野球選手にとっては簡単に「伸びしろ」を発見することができます。

そんな野球界の「常識」の中でも、冷静に考えれば間違っていることの一つを本日はとりあげたいと思います。

それは、どのスポーツでもやっている

試合前のウォーミングアップ

についてです。

この「ウォーミングアップ」に関して野球界特有のとても変わった光景というのがあります。

他のスポーツの選手に話をするとまず驚かれるでしょう。

それは、

ウォーミングアップをしてから試合に入るまでの時間の長さ

です。

「ラグビー」や「サッカー」では「ウォーミングアップ」を終えると、そのままフィールドに行くか、時間が空いたとしても「5分」程度です。

しかし、野球の場合は違います。

「ウォーミングアップ」をした後に、食事をし、ジュースを購入し、お茶を飲むなど様々な形で「余暇」を過ごします。

社会人野球ともなれば「喫煙」で一服している光景さえあります。

ここに違和感を感じないでしょうか?

何故、試合前に「余暇」を楽しんでいるのか。

この光景は他のスポーツからするととても異様だそうです。

アップから試合までに、1時間、またはそれ以上時間が空くようなら、先ほどまで身体を動していた「ウォーミングアップ」の意味は何だったのか・・・と思われているようです。

とはいえ、私が現役時代も同様の形で行っていました。

野球経験者であればあるほど、違和感もなく行っています。

しかし、野球を引退した後に様々なスポーツ関係者と話し、他のスポーツを観戦するようになった時、その違和感を指摘され、青天の霹靂だったことを今でも記憶しています。

そして、そこから治療家として人間の身体について勉強していたので、様々な形で検証・調査してみました。

その結果は、

ウォーミングアップ後に長期的な時間を空ける意味はない

ということが分かりました。

当たり前と言えば当たり前ですよね。

結局的なところ「野球」の「ウォーミングアップ」は「儀式」的なものになっているということです。

>次のページ:野球界には受け継ぐ伝統と無意味な伝統がある

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