左右対称に鍛えることに意味はない
先日、とあるトレーニングの専門家が野球チームに対して指導している姿を見ていました。
そこで彼は
人間の体は「左右対称」にバランスよくトレーニングする必要がある
と教えていました。
さらに、「打者」であれ「投手」であれ、野球はかたよった体の使い方をする競技なので、正反対の動きも取り入れ、「左右対称」に鍛えないと故障リスクが高まり、パフォーマンスも落ちると伝えていました。
さて、この教え方は正しいのでしょうか?
一見、正しいように感じるかもしれません。
しかし、そもそも人間の身体の在り方を考えれば、矛盾している点があります。
それは、
そもそも人間の体は「左右対称」にできていない
ということです。
分かりやすいところで言えば、あなたの「心臓」はどこにあるでしょうか。
他には「腎臓」、「肝臓」は左右対称に存在しているでしょうか。
学問的には
人間の身体における「筋骨格」系は「左右対称」である
と教わります。
そのため、表面上だけを学んでしまうと、「人間の身体を左右対称に鍛えるのがいい」というハナシになります。
しかし、人間の内部まで見ていけば、人間は「左右対称」でない状態が自然です。
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