投手が野球肩になる原因をさぐる
「棘下筋」がすり減ってしまうのであれば、回復させればいいわけですが、一つ大問題があります。
それは、
「棘下筋」の特性上なかなか回復しにくい組織形態をしているため疲労回復が遅れる
という難問です。
つまり、疲労が蓄積しやすいということです。
疲労が蓄積した筋肉は正常な働きはしないため、「棘下筋」本来の役割である肩関節の安定という働きが果たせなくなります(『野球肩を治療する前に肩関節が不安定であるから安定を生むことを理解せよ』)。
棘下筋が適切に機能しなくなると「肩関節」が不安定になり、「関節」内部で組織の挟まりや衝突が発生します。
まさにこれが「傷害」への第一歩です(『野球肩を治療する前に肩が痛くなる理由を知ろう。』)。
この「挟まり」や「衝突」などによって関節内部や周囲に炎症が起こったものを「インピンジメント症候群」といいます。
いわゆる野球選手の「肩痛」の代表的なものです。
以上を逆算すれば「野球肩」にならないためには、何を行えばいいのか見えてきます。