野球選手の故障には医療、治療家、トレーナーの限界がある
こんなことを言っていると医療関係者の方からおしかりを受けそうですが、何も適当なことを言っているわけではありません。
医療や治療家、トレーナーに限界があることは、私の故障経験と治療家としての経験から言っていることです。
私が故障をした時に、まず初めに私を悩ませたものがあります。
それは
「何を信じていいのか分からないという現状」
です。
私は現役時代に肩の違和感を感じ始めた頃より、全国の様々な名医と呼ばれる人に診察・治療をしてもらいました。
そんな時にかけられた言葉は様々でした。
「1 年の投球禁止 」か「手術」という二択を迫られることもあれば、通いながら投球を続けても大丈夫という人もいました。
はたまた「手術」をしたところで根本は 変わらないという人もいたり・・・と全くもって同じ意見が出てこないばかりか正反対なことさえ言われます。
そこで当時の私が選択したのは、中でも名医として有名だった方の手術をうけることでした。
結果はというと・・・球速は元には戻ったものの肩の痛みがとれることもなく、最終的には、その「肩」の故障が原因で引退することになりました。
同様の経験をされた方もいらっしゃると思いますし、現在、同様の悩みを抱えて らっしゃる方もいると思います。
全ての問題は自分の(野球選手の)勉強不足が招いていることですが、医療のプロである人達がこれほどまでに故障の治し方を知らないものだとは誰も思いません。
しかし、原因は少し勉強すればわかることでした。
それは
「医療」とは100%の効果を保証するものではなく、”いま”目に見えて存在する 問題を取り除くもの
であるからです。
痛みを発生している要因を取り除くことができれば、医療としては合格だということです。
しかし、
野球選手が求めるものは痛みを取り除いた上で故障の原因を創っているものを改善すること
です。
簡単に言えば再発するのであれば意味がないということです。
ここに野球選手と医療現場のギャップがあり、医療現場には超えることのできない限界が存在しています。