野球肩は早期発見が完治への近道
野球肩は野球選手にとって致命的な故障です。
単純に野球肩になると野球がプレーできなくなる・・・といった程度の話ではなく、一度発症すると完治が難しいことから、野球肩をきっかけに野球を引退していく選手が後を絶ちません。
治りにくい原因は様々あるのですが、本日の記事では本題とそれるため別の機会にお話したいと思います(『野球肩が治らないのは誤診が多いから』)。
そんな治りにくい野球肩は、発症しないように未然に肩関節のケアをすることが最も大切なことですが、そんな肩関節のケアを難しくしている原因があります。
それは、
自分の今の肩状態が、張っているのか、痛めているのか選手自身がよく分からない
というものです。
これはとても深刻な問題だと私は思っています。
練習をしていれば、どうしても疲労により肩回りが張ってしまうことがあります。
しかしそれが、「痛み」のことを「張り」だと思って投球をし続けていたとしたら・・・怖すぎますよね。
でも、これはほとんどの野球肩になった選手に言えることです。
そして「痛み」だと気づいた時にはもう手遅れになっている・・・というのが大半です。
仮に野球肩になったとしても、早期発見が完治への近道であることは間違いありません。
野球肩を未然に防ぐための簡単なチェック方法
そこで本日は野球肩の予防、早期発見のためにも「痛み」なのか「張り」なのかを見分ける方法をお伝えしたいと思います。
その方法とは
棘下(きょっか)筋を軽く押した後の痛みの変化で検査する
ことです。
「棘下筋」を初めて聞いたことがある人もいらっしゃるかもしれませんが、野球選手にとっては非常に大切な筋肉の一つなので絶対に知っておきましょう。
では、そんな棘下筋がどこにあるのか見ていきながら、具体的にどのような検査を行っていくのか見ていきましょう。
上記の図は、右肩を後ろから見た様子です。
黄色の線で指示している箇所が棘下筋です。
この棘下筋とその下の小円筋との境目(赤丸部分)を棘下筋側へ押し上げるように押圧します。
押圧した状態で、少し揺らし(ミルキングアクション)10~15秒ほど刺激を入れてみます。
そして押圧した後の痛みをチェックしてみます。
もし仮に、押圧後に痛みが軽減していた場合には、張りではなく痛みの可能性が高いということになります。
そんな場合にはすぐに投球をやめ、医療機関で受診することをおススメします。
反対に、痛みに変化がでないというような感じであれば、張りの可能性が高いため、投球を継続して行っても問題は特にないでしょう。
「痛み」なのか、「張り」なのかは、本来は本人が把握すべきところです。
しかし、野球界は故障や怪我をするまで、自分の身体のことに関して無知な状態を貫きます。
それが、簡単に治ってしまうような故障や怪我が起きた時に、身体のことを勉強しなければならない・・・と気づけばいいのですが、野球肩になって気づいてはもう手遅れです。
なかなか、野球選手にとって必要な身体の勉強をできる機械がないのが一つの問題ではありますが、できる限りスポーツ選手なのであれば自分の身体に関心を持ちましょう。
身体のケアや故障の防止だけでなく、パフォーマンスにも大きく変化が現れることは間違いありません。
多くの選手がやっていないからこそチャンスです。
人が良いと言っているから使っているというのは、何の根拠にもなりませんよ。
現状の野球界では、ここに記した内容のような人間の「身体」、野球界では考えられない「常識」に関する知識を勉強できる場所がありません。
そこで「野球肩革命所」では「野球肩革命チームトレーナープロジェクト」を立ち上げることにしました。
「野球肩革命チームトレーナーPJ」では、社会人野球まで経験した「柔道整復師」の資格も持つトレーナーが、「出張治療」として身体の改善を行いながら、「怪我」・「故障」のリスクを下げる身体作り、さらには技術が向上する身体の使い方の指導までを「チーム単位」にて行っています。
一人では高額な「トレーナー」を雇うことが困難でも、「チーム単位」で行えば一人当たりは低料金で取り入れることができます。
本気でプロを目指し、本気でサポートしていきたいと考えるのであれば、早くからやればやるほど効果的です。
これからの野球選手は、身体の知識を持って、「疲労の回復」と「故障しない身体創り」を行えば自然と上達していきます。