投手が上達したいなら体幹を鍛えてはいけません。
野球選手はトレーニングに関しての根本的な概念を取り間違えている人が大半です(『野球選手にとってのトレーニングの意味について考えてみましょう。』)。
筋力量を増やしてパワーを増やそうとする人が大半ですが、野球選手に必要なことは「動作」におけるエネルギーを最大化することです。
上記の一文が理解できない人は『野球選手としての「強さ」の定義~トレーニングでどう強くなりたいのか~』の記事で詳しく記しているのでご確認ください。
中でもトレーニングに対しての概念をとらえ間違っているのが分かりやすい部分として「体幹」があります。
「体幹」をトレーニングする上で間違っていることが二つあります。
それは、
1.「体幹」とは腹筋・背筋だけのことではない
2.力の伝達効率を高める競技において筋肉を固くすることは反した行為であること
【1】に関しては、「体幹」とは何のことを指しているのかは、『「体幹」ってなんのことか知っていますか?~体幹には肋骨も含まれます~』でご確認ください。
「腹筋」や「背筋」が果たしている役割は、下半身と上半身をつなぐものです。
そして、そのための役割の「一部」でしかありません。
必要な時に必要なだけ活動してくれれば十分で、不要な時に働いてしまうことは、弊害を生みます。
弊害とは、力の伝達が非効率になり、身体のどこかに過度な負荷をかけることになるため故障リスクを高めてしまうことです。
さらに、そもそものハナシをしてしまうと
体幹を鍛えたからといって身体が安定するとは限らない
ということを忘れてはいけません(『身体を安定させるために必要な筋肉の知識』)。
身体を安定させるためには、「だるま落とし」をイメージすると分かりやすいでしょう。
だるま落としのだるまは、幾つもの円柱が連結されることなく積み重ねられていますが、不安定でしょうか?
きれいに真っすぐ並べれば、どっしりと安定しているとは思いませんか?
この「だるま落とし」の理屈を野球の動きに取り込むことができるかが、身体を安定させることにつながります。
「だるま落とし」が安定する鍵は「重力」です。
人の体にも「重力」が常に働いています。
地面に対して、垂直に力が働いています。
この重力を利用し、自分の重心位置を、安定する部分に持ってくることができれば、筋肉は必要最低限の働きで体を安定させることができます。
筋肉で安定できる程度など知れています。
ただし、「安定する部分」と簡単に記しましたが、そんなに簡単に見つけられることはできません。
なぜなら、「安定する部分」は人それぞれだからです。
人間の身体は人それぞれ異なっているため、違って当然のことです。
そのため、人から教えられることは不可能で、自分で「安定するポジション」を探すしかありません。
トレーニングの本質は、自分の身体を効率的に動かすことができる「安定するポジション探し」と言っても言い過ぎではなく、むしろそれ以外ないといっても過言ではありません。
現状の野球界では、ここに記した内容のような人間の「身体」、野球界では考えられない「常識」に関する知識を勉強できる場所がありません。
そこで「野球肩革命所」では「野球肩革命チームトレーナープロジェクト」を立ち上げることにしました。
「野球肩革命チームトレーナーPJ」では、社会人野球まで経験した「柔道整復師」の資格も持つトレーナーが、「出張治療」として身体の改善を行いながら、「怪我」・「故障」のリスクを下げる身体作り、さらには技術が向上する身体の使い方の指導までを「チーム単位」にて行っています。
一人では高額な「トレーナー」を雇うことが困難でも、「チーム単位」で行えば一人当たりは低料金で取り入れることができます。
本気でプロを目指し、本気でサポートしていきたいと考えるのであれば、早くからやればやるほど効果的です。
これからの野球選手は、身体の知識を持って、「疲労の回復」と「故障しない身体創り」を行えば自然と上達していきます。
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