ダルビッシュ投手も走り込みを完全否定~野球選手に走り込みはノーメリット
「野球革命所」では、野球選手に「走り込み」が必要ないことを日々お伝えしてきました(『野球選手に走り込みはいらない理由まとめ ~あなたは何のために走るのか~』)。
日本の野球界は、練習時間を長くすることを目的としていることが多く、そのために「走り込み」が利用されているケースを良く見かけます。
しかし、あのメジャーリーグで大活躍中のダルビッシュ投手も先日のテレビ放送にて「走り込み」を完全否定しています。
今すぐ辞めた方が良いトレーニングとして「走り込み」を上げています。
「走り込み」は血行を良くする程度で、血行を良くするぐらいならお風呂に入ればいい・・・とさえ言っています(笑)
「走り込み」に関して、痛快に全否定してくれるプロのベースボールプレイヤーがいることは嬉しい限りです。
野球の基本は「走り込み」なんて大嘘
そもそも「野球選手はまず走り込みから」と定説的に言われるようになったのは何故なのでしょうか。
「打つこと」、「投げること」、「守ること」がメインでありながら、陸上選手より走っている選手もいます。
そんな現状に疑問を思ったことはありませんか?
と言いましたが、実際に自分が現役の時はバカみたいに走り込んでいました。
自慢をするわけではりませんが、社会人野球までいっても「走り込み」の量では負けるような気がしませんでした。
いわゆるこの気持ちが野球界に蔓延しているため、「走り込み」が正義のような扱いを受けています。
活躍した選手を見ると、よく走りこみがされていて、足腰がしっかりし、どっしりしたフォームをしているように見えます。
また確かに「足腰」の「安定性」は必要かもしれません。
しかし、野球界はあることを忘れています。
それは、
よく走った選手が全員同じよう活躍をしているわけではない
ということです。
むしろ、活躍できない選手の方が多いという事実を忘れてしまっています。
「あいつ陸上選手ならオリンピック行けるのにな!笑」と言われるような選手が1チームに1人ぐらいいると思います。
これは笑い事ではありません。
この「走り込みがすべて」という理論を正当化してしまうと、
活躍していない選手はみな「走り込み」が足りないから
ということになってしまいます。
陸上選手よりも好タイムでランニングできる選手なのに控え選手に甘んじている選手に対して「もっと走り込め」と言えるでしょうか。
「走り込み」にいったい何を求めているのでしょうか。
この「走り込み」の定説が言われるようになった理由は簡単です。
それは
活躍している選手の大半がよく走っているから
です。
「鶏が先か、卵が先か」の話に近く、「走り込み」が技術向上につながっている根拠はどこにもありません。
活躍している選手が「走り込み」をやっていたからと言って、活躍する要因が「走り込み」とは限りません。
というより、冷静に考えればおかしな理論だと思いませんか?
「走り込み」以外で言えば、流行りの「体幹トレーニング」も同様です。
「腹筋」や「背筋」を死ぬほどやったからといって体幹が強いフォームが創れるわけではありません(『体幹は体幹トレーニングでは鍛えられない』)。
野球選手にとって必要な足腰を手に入れるためには
おそらく多くの選手が「走り込み」によって手に入れたいものは「足腰の強さ」だと思います。
「足腰が強い」選手は、なんだか安定したプレーができそうな気がします。
では、足腰を強くするためにはどうしたらいいのか、という話になると思います。
ただその前に、
「足腰」を強くするという発想をするよりも、野球選手にとって必要な足腰の強さは何なのか
ということを考える必要があります。
少し、小難しい書き方をするので、何度か読んでみてください。
野球選手にとって必要な足腰の強さとは、
「筋肉が出力した時の関節の動きとそれに抵抗する触媒との関係性によって生まれるベクトルの方向が、いかに目的とする動作に効率的に反映させるか」
これを、トレーニングによって高め、足腰は安定させ、「筋力」の力を適切に発揮する(伝達する)ことができます。
といっても小難しすぎたので簡単にいえば、
筋肉の力が100あるのであれば、できるだけ100のまま使えるようにしようよ
ということです。
「走り込み」の「トレーニング」というのは100ある「筋力」を101にするためのものです。
しかし、人間の身体は100の「筋力」を使っていても、実際には50~60ぐらいのエネルギーしか物体に及ぼしていないということが多々あります。
それは、人間の身体は1つの「筋肉」や「関節」だけで動いているわけではなく、「各筋肉」、「各関節」、「各神経」がエネルギーを「伝達」することで「動作」を創り上げています。
つまり、その「伝達」の過程で「エネルギー」を「ロス」しているか「増幅」させているかで結果が大きくことなります。
そんな時に、「筋力」を1増やすぐらいのトレーニングをやるのであれば、使えていない残りの40~50の「筋肉」を使えるようにした方がよくないですか?
この考え方は他のトレーニングについても当てはまります。
野球選手は「強さ」の定義について一度考えなおしてみる必要があります(『野球選手としての「強さ」の定義~トレーニングでどう強くなりたいのか~』)。
野球をプレーするために必要な筋肉は日常生活+αで十分
最後にちょっと衝撃的なことを言ってしまいますので、覚悟してください。笑
それは、
最低限スポーツが普通にできる筋力があれば、野球選手にとっては十分
です。
「野球」という競技を「人間」の身体の構造から考えて、結果を残すことだけにフォーカスすれば、上記の結論に行きつきます。
つまり、これ以上はあくまで自己満足の世界にしかありません。
こんなことを言うと、今までの苦労はなんだったのか・・・と思う選手が大量に出てくると思います。
しかし、これが現実です。
「走り込み」をまったくやらずに試合に臨んだことはありますか?
「筋トレ」をまったくやらずに試合に臨んだことはありますか?
今までやっていたことをやらないようにすることは不安になり難しいかもしれませんが、やってみたことはありませんよね。
野球選手の大半はベース自体が疲労を蓄積している状態なので、身体が疲労状態になれきっています。
完全に回復している状態を忘れています。
一度「走り込み」をほとんどやめて試合に臨んで見ると身体の軽さに驚きを覚えると思いますよ。
現状の野球界では、ここに記した内容のような人間の「身体」、野球界では考えられない「常識」に関する知識を勉強できる場所がありません。
そこで姉妹サイトである「野球肩革命所」にて、「野球肩革命チームトレーナープロジェクト」を立ち上げることにしました。
「野球肩革命チームトレーナーPJ」では、社会人野球まで経験した「柔道整復師」の資格も持つトレーナーが、「出張治療」として身体の改善を行いながら、「怪我」・「故障」のリスクを下げる身体作り、さらには技術が向上する身体の使い方の指導までを「チーム単位」にて行っています。
一人では高額な「トレーナー」を雇うことが困難でも、「チーム単位」で行えば一人当たりは低料金で取り入れることができます。
本気でプロを目指し、本気でサポートしていきたいと考えるのであれば、早くからやればやるほど効果的です。
これからの野球選手は、身体の知識を持って、「疲労の回復」と「故障しない身体創り」を行えば自然と上達していきます。
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