現代野球は指導者がやりにくい時代になったと言うものの・・・
ここ最近の野球界の現場がようやく変化してきていることに気づいているのは私だけではないでしょう。
ちょうど我々の世代(30~40歳)よりも先輩の時代には、体罰・説教は当たり前で、監督は選手を血だらけになるまで殴ったとしても大した問題になることはありませんでした。
それらの過去が良かったか悪かったかはここで論議することではありませんが、我々の年代よりも後輩たちの時代には、少しでも身体に触れようものなら「体罰」と騒ぎ立てられる時代になっています。
さらにそれと平行して、選手自身で様々な練習方法や理論などを調べることで簡単に知識を増やすことが可能となってきた時代でもあります。
そのため、選手たちが指導者に練習方法や上手くなる方法について様々な意見もできるようになりました。
昔の時代を経験している指導者からすると、頭でっかちに感じてしまうでしょう。
指導者は情報機器を操ることに長けていないため、今まで聞いたこともないような知らないことを聞かれることもあるようです。
そんな時に、頭ごなしに「言ったことだけやれ」などという答えていても選手が納得するはずはありません。
そんな回答を続けていると、選手が指導者に対して不信感を抱いてもおかしくない状況といえます。
これらを考えると、指導者としてはやりにくい時代になったと言えるのかもしれません。
しかし、ここで指導者の方々に理解して頂きたいことがあります。
それは
いつの時代であっても選手達本人は技術向上を目的として努力している
ということです。
世代が変わって理解できない部分があるのは当然のことですが、本人達の拙いやり方ではあっても、前をむいて進もうとしています。
それに対して、説明なしに抑えつけようとしているのだとしたら、雑な扱い方をしてしまっているのではないでしょうか。
選手たちは経験が乏しいのは当たり前のことで、間違った行動をとってしまうかもしれません。
そんな行動を指導者は自然な形で正しい方向へと導いてやらねばなりません。
「言ったことだけやっていろ」では、立場さえ手に入れれば誰でも野球の指導をできてしまうことになります。