肩関節の調整に対する考え方を改めよ

肩関節の調整とはケアやメンテナンスだけのことではない

野球界で「調整」という言葉を使うと、「ケア」、「メンテナンス」、「休息」のことだけをイメージすると思います。

「調整」においてケアやメンテナンスが重要であることは間違いありませんが、最も大切なことは他にあります。

それは

できる限り疲労しない形で動かすこと

です。

できる限り疲労しない形で動かす方法を模索することが根本的な部分で大切になってきます。

では、どのような形で肩関節を動かせば良いのでしょうか。

これを考える上で重要になってくるのが「肩関節」の知識です。

「肩関節」はどのような形をしている「関節」なのでしょうか。

「肩関節」は凸凹状にできています。

凹が「肩甲骨」にあたり、凸が「腕の骨(上腕骨)」にあたります。

ということは、「肩関節」の中心軸は凸側である「上腕骨」にあるということです。

この「中心軸」がとても大切な考え方に関わってきます。

人間の体というのは、本来の動きから逸脱すると警告を発信するようにできています。

つまり肩関節で言えば、「中心軸」が本来ある状態からずれてしまった状態です。

また、その警告が続けば続くほど、その警告を消そうとしまう。

この繰り返しが一定限度を超えると「故障」として機能を停止します。

そのため、「故障」(つまり「野球肩」)しないためには、常に「ニュートラル」な状態にもどしてあげる必要があります。

これは別の言い方をすれば「回復」させるということです。

一般的には「睡眠」や「休息」のことを指します。

しかしながら当然、人はそれぞれ身体の構造が違うため「回復」にも個人差がうまれます。

「Aさんは1日休めば体の不調が取れるのにBさんは取れない」ということはごく当たり前のことです。

そのため、「休んでいるのによくならない」、「休みすぎておかしくなった」ということは当然の如く起こりうることです。

まずは中心軸をずらさないような投球方法を意識し、それでも回復が間に合わない場合には何らかのアプローチによってケアしてやらなければなりません。

>次のページ:「肩関節」の「コリ」や「ハリ」をとっても野球肩への根本的な解決にはならない

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