体幹を使った投球とは何なのか?
昔々、「体幹」をかなりうまく使って投球していた投手がいました。
誰だかわかりますか? 分かりませんよね。
さてどのような投手だったのでしょうか。
「体幹」を使って投球できているのですから、「腹筋」はガチガチに割れ、「ウエスト」はくびれ、非常にカッコいい骨格筋をしている投手だと想像ができます。
はいその通りです。
その投手とは、
「江夏投手」
えっ!!!
あの江夏投手が、体幹を使った投球をする投手の代表だって?
と思いましたか?
知っている方からすれば、「体幹」を使って投げる投手のイメージからかけ離れていることが分かると思います。
腹筋は割れていないし、どちらかと言えば肥満体型にも見えるその風貌に「体幹」を使った投手の代表格とは思えないと思います。
知らない方は検索して画像をみてくださいね。すぐ出てきます。
何が良いたいかと言うと、
「体幹」とは「腹筋」のことを指すわけではない
ということです。
正確に言えば、
「腹筋」は「体幹」の表層に過ぎない
ということです。
詳しくはコチラ『野球選手には腹筋が必要ない?! ~野球界は「体幹」の捉え方がおかしい~』でご確認ください。
「体幹」を使って投げるの正体
江夏選手は「腹で投げる」という表現を使っていました。
体型から「食べ過ぎ飲み過ぎ」によってできた大きなお腹を使って投げるのか?
というくらいお腹が出ていますが、彼は「腹で投げる」と言っていたそうです。
しかし、これは実は冗談だけではなく、本質も捉えた表現だったわけです。
その本質とは、
「丹田で投げる」
という意味を含んでいたのです。
本質は「丹田」を使って投球していたということです。
また言い換えれば、
「腹腔」の圧が非常に高まっている状態を上手に作ることができる投手
ということでもあります。
「腹腔」の圧が高まっている状態というのは、非常に身体のバランスが良く、「体幹」を安定させることができる状態です。
この状態を江夏氏は体現できていたということです。
「丹田」をしっかり意識した投球だっただけに、「腹で投げた」と表現していたわけです。
それが実は、体幹をしっかり使うことができている投球フォームになっていたわけです。
とはいえ見た目やフォームを真似してはいけません。
体型や投げ方は人それぞれ違ったものなので、真似をしたところで意味がありません。
真似をするとことは、
丹田を意識した投球していたこと
です。
この「意識」というところがポイントで、腹腔圧をしっかりした状態を作った投球ができるように自分の身体の使い方は自分で考えるということです。
「体幹」を使って投げられている投手はプロの世界にもほとんどいません。
「腹で投げる」を意識すると、あなたの投球に変化がでるかもしれませんね!
「体幹」についてちゃんと知りたい方は以下の記事もご参考にしてみてくださいね!
◆「体幹」を知らずして「体幹トレーニング」をするのは無意味です。 ~「体幹」のイメージのやり方~
◆野球選手には腹筋が必要ない?! ~野球界は「体幹」の捉え方がおかしい~
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