親子で守る子どもの野球肩対策~肩関節のケア方法

親子で守る子どもの野球肩対策~肩関節のケア方法

野球をやっていると一直線になってしまう傾向が強いため、自分の身体を思いやってやることはなかなかできなくなります。

とはいえ、一度故障をしてしまうと、それまでの努力が水の泡になってしまいます。

そのため、子どもたちの身体を守り、順調に野球選手として成長していくためには親御さんの協力が不可欠です。

そこで今回は親が子どものためにできる身体のケア方法をお伝えしたいと思います。

親子で身体のケアをすれば、身体の健康が保たれるだけでなく、親子でのコミュニケーションも図れるのでお勧めです。

本日は身体の中でも野球選手に最も重要な関節である肩関節や肩関節周辺の筋肉へのアプローチ方法をお伝えしていきます。

肩関節へのケアは野球肩の対策に向けて最重要なポイントになってくることは言うまでもありません。

ではどのように肩関節をケアしていけばいいのでしょうか。

具体的な方法に入るその前に少し肩関節周辺の筋肉について勉強しておく必要があります。

野球選手が投球などを繰り返すことで、肩関節周辺で最も疲労しやすい筋肉とは何でしょうか。

これは諸説あるのですが、私の現役時代の経験と治療家として7万人以上を見てきた経験から考えると「棘下筋(きょっかきん)」だと考えています。

「棘下筋」へ適切なアプローチができると、肩関節の疲労や痛みが劇的に改善するケースがほとんどです(とはいえ根本的な解決になっていないことは忘れないでください)。

野球肩対策のための棘下筋へのアプローチ方法

それでは具体的な棘下筋へのアプローチ方法をお伝えしていきたいと思います。

まずは、お子様を仰向けに寝かせましょう。

投球する側の腕を持ち上げて、指先が天井の方を指すように引き上げます。

ちょうど、仰向け状態で「片手のみ前にならえ」を行っているような状態です。

その持ち上げている腕の手首を持った状態で、お子様には可能な限り脱力するように指示を出します。

脱力が完了したら下図を参照しながら、肩関節の前方を押し込んでいきましょう。

その際には、やや外側へ力を向けながら、背中側に押し込んでいきましょう。

この黄色い矢印の方向へのアプローチをすると、「腕の骨」と「肩甲骨」との付け根にあたる関節である「肩甲上腕関節(肩関節)」が適切なポジションをとることができます。

すると、「棘下筋」がやや引き伸ばされ心地よい感じがするはずです。

野球選手の肩関節は、投球過多や投球疲労によって「上腕骨」がやや前方に出てきてしまう傾向があります。

そのため、今回のアプローチをしてあげることで、肩関節に対して「上腕骨」の正常なポジションを伝え、「棘下筋」だけでなく肩関節周辺の筋群を緩めてあげることが大切です。

問題のある所に直接アプローチしても根本的な解決にはならない

今回の件で少し感じて頂けたかもしれませんが、問題のある所に直接アプローチしても根本的な解決にはなりません。

棘下筋を緩めようとする時に多くの人は棘下筋に対して直接アプローチをしようとします。

しかし、棘下筋が疲労している、疲労しやすくなっていることには原因があります。

今回で言えば、「上腕骨」を適切なポジションに戻してやることがポイントでした。

当然ながら、棘下筋が疲労しやすくなっている原因はそれだけではありません。

また、勘の言い方ならお気づきかもしれませんが、野球肩を本気で防ぎたいのであれば「肩関節」ばかり見ていては解決になりません(『野球肩を本気で防ぎたいなら上半身を見ていては意味がない』)。

人間の身体は各部が連携することで一つの動作を完成させています。

その連携の中で最も弱い部分が故障となって現れるだけで、故障部分に負担がかかりやすくなっている原因は他にあることの方が多いことを忘れてはいけません。

肩関節は自由度の高い便利な関節であるだけ、負担がかかりやすく、故障のしやすい関節です(『「肩関節」は「不安定」だからこそ「凄い」 この意味が理解できればあなたは上手くなる』)。

そして肩関節の痛みの総称である「野球肩」は野球選手の人生を終わらせるには十分すぎる故障です。

そんな野球肩を親子で防ぐことができるように日ごろからコミュニケーションを増やし、家族でタッグを組んで子どもの成長を見守る環境を創りましょう。

他にもおススメのケアがあるのでこちらをご覧になってください。

お父さん・お母さんにしか子どもの肩は守れない ~野球肩の原因を知る~

お父さん・お母さんにもできる野球肩を防ぐマッサージ方法【図解付き】


現状の野球界では、ここに記した内容のような人間の「身体」、野球界では考えられない「常識」に関する知識を勉強できる場所がありません。

そこで「野球肩革命所」では「野球肩革命チームトレーナープロジェクト」を立ち上げることにしました。

「野球肩革命チームトレーナーPJ」では、社会人野球まで経験した「柔道整復師」の資格も持つトレーナーが、「出張治療」として身体の改善を行いながら、「怪我」・「故障」のリスクを下げる身体作り、さらには技術が向上する身体の使い方の指導までを「チーム単位」にて行っています。

一人では高額な「トレーナー」を雇うことが困難でも、「チーム単位」で行えば一人当たりは低料金で取り入れることができます。

本気でプロを目指し、本気でサポートしていきたいと考えるのであれば、早くからやればやるほど効果的です。

これからの野球選手は、身体の知識を持って、「疲労の回復」と「故障しない身体創り」を行えば自然と上達していきます。

お問合せはコチラより(問合せフォーム)。

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