ある投手がたった2年間で25km/hの球速を上げた右股関節のトレーニング方法
では、まず右股関節からどのようなトレーニングをしたのか見ていきましょう。
彼は右投手だったので左投手の場合は反対にして考えてみてくださいね。
まず、左足を前に出したレッグランジの姿勢をとります。
その姿勢で、右股関節の前面が伸ばされるような感覚と、左の腿(ふともも)裏が引き延ばされるような感覚が同時に得られるポジションをとってください。
すると不思議な感じが得られないでしょうか。
力を入れてもいないのに、レッグランジのポジションをキープすることができるポイントがあるはずです。
力を込めなくてもレッグランジのポジションをキープし、リラックスしているにも関わらず、そのポジションが崩れることがないポジションです。
この時の身体の状態は、
各筋肉が適度な緊張とリラックスを同時に得た状態で、骨と骨をつなぐ関節の角度が動作において適度な状態
と言えます。
この「身体が適度な状態」を創ることがポイントです(これはすべてのトレーニングに言えることなので大切な考え方です)。
そしてその「適度な状態」は人それぞれの身体が異なるため、それぞれの投手で異なります。
必ず自分で探すしか方法はなく、自分にしか分からず、人から批判されるものでもありません。
トレーニング内容は、上記の状態をキープしながら、上下にやや反動をつけ、身体がゴムボールを地面に叩きつけるような反発を起こしましょう。
まさにレッグランジの反動版といえるトレーニング方法です。
反動のタイミングに合わせて右の股関節をやや前に出すことをイメージすると尚いいでしょう。
内容はともかく、まずは上記のポジションを認識することです。
常識に凝り固まってしまった選手はなかなか見つけるのに苦労をするかもしれません。