ある投手がたった2年間で球速を25km/hアップできたのは「筋肉」の特性を理解し「動作」の追求をしたから
では、先ほどから例題にあがっているMAX125km/hであった社会人野球の選手がMAX150km/hまでたった2年間で球速アップに成功したトレーニングについて考えていきたいと思います。
ここまでの内容を理解していれば答えは簡単ですね。
答えは、
「筋肉」の特性を理解し「動作」の追求をしたトレーニングを行ったから
です。
ここまで記してきた「筋肉」の特性を理解し、今までやってきた「筋トレ」をすべて辞めました。
辞めた本人も始めた時は半信半疑だったので怖かったようです。
しかし、結果が思った以上に早く表れたので継続した結果、たった2年間で25km/hの球速アップを実現することができました。
本人もまさか自分の年齢で25km/hも速くなるとは思っていなかったようです。
では、具体的にどのようなトレーニングをしたのでしょうか。
ここで思い出していただきたいことは、球速アップに関わる筋肉のエリアです。
・右胸の前〜肩関節前面
・左腰部後方
・右股関節前方(右投手の場合)
の3つでしたね。
この3つのエリアを「筋肉」の特性に照らし合わせ、「動作」というポイントにフォーカスして考えたトレーニングをしました。
つまり、
「右胸」、「左腰」、「右股関節」に関わる筋肉群が、どのタイミングで引き伸ばされ、短縮し始めるポイントを感じ、その短縮に合わせて力を入れたらいいのかを追及した
ということです。
先ほどお伝えしたゴムの収縮の話です。
この話はいわゆる「投球」という「動作」を追及したということに他なりません。
筋肉一つ一つを細かくトレーニング(筋トレ)するのではなく、「筋肉」を「エリア」として捉え、そのエリアがどうすれば効率的に働くのかということを考え、トレーニングを行いました。
一つの筋肉を肥大化させるのではなく、エリアの筋肉を効率的に扱えるようになった結果が25km/hの球速アップです。
今ではその選手は、身体に対する概念やトレーニングに対する概念が一遍してしまっています。
では、そろそろ具体的にどんなトレーニングをしたのか気になっていると思います。